中学校理科について解説しています。
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花には四要素と呼ばれるものがあります。がく、花弁、おしべ、めしべの四つです。
花弁は小学校では花びらと呼んでいました。中学校からは花弁と呼びます。
がく、花弁、おしべ、めしべの四つの要素のうち、おしべとめしべは植物にとって特に大事なものです。
なぜだか分かりますか。
花は、そもそも植物にとってどのような役割があるかを考えると、おしべとめしべが大事なものである理由が分かります。
花の役割
花は種子を作ってなかまを増やす役割をします。
その役割に直接的に関係するのは、がく、花弁、おしべ、めしべの四つのうち、おしべとめしべの二つです。
なので、おしべとめしべは植物にとって特に大事なものです。
メモ:種子を作りなかまを増やすのが花の役割
メモ:おしべとめしべは特に大事
花のつくり(雄花・雌花)
花には四要素と呼ばれるものがありますが、すべての花が四要素を持っている訳ではありません。
花と聞いて最初にイメージするのはたぶん花弁のある花だと思いますが、四要素のうち、花弁やがくを持っていない花は珍しくはありません。
余談
四つの要素が全部ある花をもつ植物としては、例えば、タンポポ、アサガオ、サクラ、アブラナ、ベンケイソウなどがあります。
一方で四つの要素がそろっていない花をもつ植物としては、例えば、ヘチマ、イネ、トウモロコシ、ムギ、カボチャなどがあります。
ここで、がく、花弁、おしべ、めしべの四つのうち、おしべとめしべの二つに注目してみます。
おしべとめしべは植物にとって特に大事なものですが、ひとつの花の中にどちらか片方しかない花もあります。
ひとつの花の中に、おしべがあって、めしべがない花を雄花(おばな)といいます。
また、ひとつの花の中に、めしべがあって、おしべがない花を雌花(めばな)といいます。
メモ:雄花はおしべがある
メモ:雌花はめしべがある
つまり、雄花や雌花と呼ばれる花は、花の四要素がそろっていない花の例です。
余談
雄花や雌花と呼ばれる花をもつ植物としては、例えば、カボチャ、ヘチマ、マツ、トウモロコシ、カキ、クリなどがあります。
顕微鏡の視野と明るさに関して質問を頂いたのでご紹介します。
スタディネーム、バナナはおやつですかさん
顕微鏡について勉強するとき、高い倍率や低い倍率という話がでてきますが、どれぐらいだったら高い倍率で、どれぐらいだったら低い倍率なのか分かりません。
高い倍率や低い倍率はどちらも具体的な数字の基準がある訳ではないです。ほかと比べて高い、あるいは、ほかと比べて低い倍率という言い方がより正確な言い方です。
例えば、身長170センチの人は、身長150センチの人と比べると高いと言えますが、身長190センチの人と比べると170センチの人は低いという言い方ができますよね。顕微鏡の倍率でも、他と比べて高いか低いかという言い方になります。
倍率の高い低いは、他と比べて高いか低いかということを表している
顕微鏡で観察すると、倍率の違いによって視野や明るさが変わり ます。視野とは、見える範囲のことです。
メモ:倍率で視野や明るさが変わる
顕微鏡の倍率と見える範囲の関係
まず、顕微鏡の倍率と見える範囲の関係について考えていきます 。
顕微鏡では、高い倍率のとき、低い倍率と比べて見える範囲は狭 くなります。また、低い倍率のとき、高い倍率と比べて見える範囲は 広くなります。
メモ:高い倍率では低い倍率と比べて見える範囲が狭い
メモ:低い倍率ではその逆
倍率と見える範囲の関係は、例えば、スマートフォンで集合写真 を観るときのことをイメージすると分かりやすいかもしれません。
高い倍率で観るというのは、ものを拡大して観ているということで す。集合写真を画面上で拡大して見ているのと同じような状況です。 画面の大きさ自体は変わらないので、集合写真を拡大して見ると、一 部の人だけが見える状態になりますよね。つまり、拡大すると見える 範囲が狭くなります。
逆に、低い倍率というのは、画面上で集合写真の全体を見ている ような状況です。つまり、見える範囲が広くなります。
顕微鏡の倍率と明るさの関係
続いて、顕微鏡の倍率と明るさの関係について考えていきます。
顕微鏡で高い倍率では、低い倍率と比べて明るさは暗く見えます 。また、低い倍率では、高い倍率と比べて明るさは明るく見えます。
メモ:高い倍率では低い倍率と比べて暗い
メモ:低い倍率ではその逆
明るさは通過する光の量と関係しています。通過する光の量は、 同じ面積であれば同じと考えます。
高い倍率では低い倍率と比べて狭い範囲を観ています。同じ面積 を通過する光の量は同じであることから、狭い範囲だと広い範囲と比 べて通過する光の量は少なくなりますよね。なので、暗く見えます。
低い倍率では高い倍率と比べて広い範囲を観ています。同じ面積 を通過する光の量は同じであることから、広い範囲だと狭い範囲と比 べて通過する光の量は多くなりますよね。なので、明るく見えます。
メモ:通過する光の量を考えるといい
例えば、夜、電気を付けた部屋の明かりが、扉の隙間から真っ暗 の廊下に漏れ出ている状況を想像してみて下さい。扉を広く開けると 、扉から見える廊下の範囲は広くなり、真っ暗だった廊下は明るくな りますよね。逆に扉を狭く開けると、扉から見える廊下の範囲は狭く なり、廊下は暗くなりますよね。
倍率と明るさの関係が分からなくなったら、まずは見える範囲と 倍率の関係を思い出すと考えやすいと思います。
倍率と見える範囲
倍率と明るさ
ルーペの使いかたに関して質問を頂いたのでご紹介します。
スタディネーム、お腹すいたさん
ルーペの使い方で、どこの距離を変えたらいいのかややこしくて 、分からなくなってしまいます。コツはありますか。
そうですね。ルーペの使い方が分からなくなったときは、メガネ に置きかえて考えてみると思い出せると思います。
メガネは普通、何を見る場合であっても目とレンズの距離は変え ないですよね。ルーペの場合も、何を見る場合であっても目とレンズ の距離は変えないことが共通しています。
もう一つ、ルーペの使いかたに関して質問を頂いたのでご紹介し ます。
スタディネーム、充電器壊れましたさん
ルーペの使い方で、動かせるものを観る場合は、観察するものを 動かしてピントを合わせると習いますが、観察するものを動かしても、 自分から近づいていっても結局同じではないのでしょうか。ルーペと 目の距離を変えないまま、自分から近づいてピントを合わせることも できるのではないでしょうか。
確かに、動かせるものを観察するときに、ルーペと目の距離を変 えないというルールを守っていれば、観察するものを動かしても、自 分から近づいていっても距離の関係は結局同じです。
ただ、どちらかと言えば、自分の体や顔を動かして近づけるより も、手で観察するものを動かす方が細かな調節がしやすいという違い はあるかもしれませんね。
また、観察するものを色んな方向から観たい場合、自分が動くよ りも観察するものを動かした方が便利という理由もあるかもしれません 。
最初にルーペを使うときの注意点を確認しておきます。
ルーペを使うときには、危険なので太陽や強い光を絶対に見ないで下さい。失明する可能性があります。
また、直接目で見るのも危険なので絶対にやめて下さい。
メモ:太陽や強い光を見たらダメ
ルーペは目にできるだけ近付ける
ルーペは目にできるだけ近付けて使います。
観察するものが動かせるものであっても、動かせないものであっても、目とルーペの距離は変えません。
メモ:どんな場合も目とルーペの距離は変えない
目とルーペの距離を変えないのは眼鏡と似ていますね。
理科のスケッチでは、目的に合ったものだけを書く事がポイントでしたが、ルーペを使うときにも、目的に合ったものだけを観ることがポイントです。
メモ:観察の目的に合ったものだけを観る
目的に合ったものだけを観るためにはどうすればよいでしょうか。
目的に合ったものだけを観るためには、やはり目にルーペを近づける必要があります。
ルーペはものを拡大して観る道具ですが、拡大する役割を果たすのはレンズの部分ですよね。
レンズ部分を目に近づけると、レンズ部分が視界全体に広がります。
なので、ルーペを目に近付けた状態で使うと、視界全体を使って目的のものを観ることができます。
メモ:視界全体を使うためにはルーペが近い方がいい
ピント調節のしかた
ルーペでピントを調節するときには、観察するものが動かせる場合、観察するものを動かします。観察するものが動かせない場合、観察するものに自分から近づきます。
メモ:観察するものを動かす
メモ:動かせない場合は自分が動く
例えば、眼鏡を掛けている人は、黒板が見えにくいとき、前の方に座りますよね。黒板は動かせないので、自分から近付く必要があります。ルーペの場合も動かせないものの場合、自分から近付いて観察します。
観察するものが動かせる場合でも、観察するものが動かせない場合でも、つまり、どんな場合でもルーペと目の距離は変えないことに注意して下さい。
メモ:ピントを合わせるときもルーペと目の距離は変えない
メモ:がく、花弁、おしべ、めしべ